営業部 マーケティング編

 生産者(農家)の方は、栽培する野菜の品種を選ぶとき、どのような品種がほしいでしょうか?栽培のしやすいもの、病気に強いもの、収穫量が多いものも重要なポイントです。しかし、どれだけいい品種であったとしても、生活者(消費者)に売れなければ生産者に選んでもらえません。
売れる野菜にするためには、購入する生活者にその野菜のことを知ってもらい、興味をもっていただく必要があります。生産者が野菜を売りやすくするお手伝いをマーケティングでは行います。

昨年リリースした白い皮のさつまいも“きみまろこ”

(株)ミヨシ研究開発部にて、白い皮のサツマイモ“きみまろこ”を開発。開発し品種登録出願してからの営業部の動きをみていきましょう。

商品名の決定

開発したばかりのさつまいもには、もちろん名前はついていません。これから世に出回る際に、名前はとても重要です。社内で名前を公募したところ、なんと98個の名前のアイディアがでました。漢字5文字のものからカタカナ、平仮名のものなどさまざま。そこから約18個に絞り投票、さらに候補を絞り、意見を聞きながら“きみまろこ”に決定しました。

ちなみにきみまろこの名前の由来は、卵の黄身のようなきれいな黄色い果肉で、まろやかな口当たり、最後に愛情をこめて“”をつけました。皮が白いという、一風かわったさつまいもなので、名前も一風かわったものをつけたい、さつまいもに愛着をもってもらいたいという気持ちもあったようです。

キャラクターの作成

 オリジナル品種に毎回キャラクターを作成するわけではありませんが、きみまろこは皮が白く、青果用としてはめずらしいです。よく知っている“紅色”のさつまいもではなく、“白い”さつまいもを選んでもらえるよう、今回キャラクター作成にふみきりました。

 まずはキャラクターのデザイナーを何名か紹介いただき、どなたにお願いするか決めるところからはじまりました。モチーフはさつまいもにするのか、動物にするのか。デザイナーから候補をいただき、女性社員を中心に意見を収集、ひとつに決めました。ちなみに名前の由来の“卵”にちなんで、ひよこのキャラクターも候補でした。

 キャラクターの名前は、親しみをもってもらいたい、せっかくなので楽しんでもらおうと、SNSを使って募集。のべ500以上を超える候補が集まりました。さまざまな思いがこもった名前の候補が集まり、社内は感激。どれも素敵な名前で悩みに悩みながら、 覚えてもらいやすくたくさん呼んでもらえそうな“まろこ”に決定しました。

現在、キャラクターグッズやキャッチコピー、チラシ・ポスターの作成など、進めています。正解のない、抽象度の高い仕事ならではの楽しさ、難しさがあります。皆様の手に取ってもらい、楽しんでもらえるきっかけをつくっていきます。