柳の枝にバラの花が咲きました。葉が丸く重なり合うようにかたまって着き、これがバラの花のように見えます。
自然が創り出した芸術作品といえます。
五色柳はイヌコリヤナギの斑入り品種で正式名は白露錦、春の新葉が白や桃に色づき、華やかで遠くから見ると花が咲いているようです。
後くらみなので、夏以降は緑葉になりますが、この時に高所ロゼットのような形で、所々にバラの花が咲きます。柳芯止花形付子(ヤナギシントメハナガタフシ)と呼ぶそうです。
ところで、柳は種類が多く、身近な存在なのですがなかなかとっつきにくく、わからないものです。活け花では、ネコヤナギを始め、交配種のフリソデヤナギなどの利用が多く、赤芽、金芽、黒花、桃花と多彩です。
変わったものでは、メガネヤナギや雲竜ヤナギがあり同様に利用されます。
本種五色柳の場合は、切り花にすると斑入りの部分が茶色く枯れるので、残念ながら使えません。バラの花が安定して出るようなら面白い花材として利用できるのですが。
次回はキノボリギクをご紹介します。