Helleborus niger
この時期のペレニアルガーデンでは、春咲き球根のお花と共に主役になっているのが、いろいろなクリスマスローズです。中でもニゲルは実生系があちこちに生えていて、お花の形や大きさ、雌しべの色や雄しべの開き方など、よく見るとバラエティに富んでいます。
写真のニゲルは大輪で、雌しべや軸にアントシアンがほとんど発現しないタイプで、準素心と呼ばれる純白度の高い個体です。品種名の付いたものや、実生のものなど流通量が多いニゲルですが、案外と素心のものは珍しく、葉柄まで完全な青軸の個体はまだ見たことがありません。
他の原種に比べると寒い地域にも分布を広げている種なので、耐寒性を左右するアントシアンの有無は死活問題なのだと思います。その為になかなか「抜けにくい」のではないかと思っています。花びらが薄いピンクに染まる「ピンクニゲル」は緯度の高い地域で見付かっているそうですし、的外れでもないように思いますが、さてどうなのでしょうね。