仙人の髭

ドウダンツツジの紅葉とセンニンソウの種子

Clematis terniflora DC.

 

日本のクレマチス、センニンソウのタネがようやくヒゲっぽくなってきました。綿毛というほどはボリューム感がありませんし、仙人の白いヒゲに見立てた名付け親は、なかなかのセンスの持ち主と思います。

それにしてもカールのようにくるりと巻いたお髭は、見ようによっては躍っているようで面白さを感じます。もう少し季節が進んで、花梗から種子が外れる時期になるとこのカールしている意味が分かります。

たまたまですが昨年その場面を目撃して、なるほどと思いました。この種子、バラバラにならずに花梗の先の数個ずつがそのままポロリと落ちます。一見すると綿毛のマリのような姿になって、少しの風でもコロコロ転がっていくのです。

自然の原野ではそれほど遠くまでは行けないかもしれませんが、うまく風に乗ったり坂を転がったりして、親株から遠くに広がっていくようです。自然は偉大だと感じました。