シュウメイギクが秋のガーデニングシーンで一般的になったのは、このダイアナの存在が大きかったと言われています。耐暑性が高いため明るい環境にも耐えて、コンパクトで二色咲きの可愛らしいお花を見せてくれます。
それまでのシュウメイギクと言えば、八重咲きのキブネギクや一重の白、一重のピンクなどで、お世辞にも万人受けするお花ではなかったように思います。お茶花や山野草としては長く親しまれてきましたが、どちらかといえばマイナーなお花でした。
昔ながらのシュウメイギクは、日陰から木もれ日程度の環境を好むので、写真のように逆光で花びらが透けるような演出が出来るのも、ダイアナ以降のガーデン向きシュウメイギクならではと思います。
「ももいろブーケ」は明るいピンクで可愛らしく、コンパクトで鉢植え向きです。ダイアナよりも背が低いので、ガーデンでは手前に植えると良いでしょう。また、「ラッフルドスワン」という春咲きの原種を交配親に使った、大輪系のシュウメイギクも生まれています。花びらの裏側が藤色に染まるので、今までになかったシュウメイギクとして注目されています。
近年育成されている品種は、どれもコンパクトに育ってあまり広がらず、雑草化するようなことも少ないため、秋のガーデニングシーンに新しい彩りをそえてくれる頼もしい宿根草になりました。ハドスペンやももいろブーケは特にコンパクトで育てやすいのでおすすめです。