Argyreus hyperbius
ピンク色のビデンスにやって来た、ツマグロヒョウモンのメスです。タテハチョウ科のヒョウモンチョウ族のこの蝶は、雄と雌の模様がかなり違う面白い種類です。雄はヒョウモンチョウの名前の通りに、赤茶色の翅(はね)全体に黒い斑点模様だけで、写真のように前翅の半分が黒くなったり白い模様が入ったりはしません。
メスだけにこのような特徴的な模様が表れるのは、他種に擬態しているためといわれていますが、はっきりしたことは分かっていません。しばしば蝶は雄と雌でベースの色や模様が変化しますが、ツマグロヒョウモンのように別種に見えるほど違う蝶は珍しいです。
ガーデンにやって来る虫の中でも蝶は歓迎されることが多いもの。ただし、このツマグロヒョウモンはスミレを食草にしています。パンジーやビオラも食べられてしまいますので、食害にあっていないか十分注意して下さい。