タカサゴユリ

タカサゴユリの花

Lilium formosanum

 

切り花としても人気の高い「新テッポウユリ」の片親になった台湾原産のユリです。本来のテッポウユリは純白で背丈もあまり伸びないユリですが、タカサゴユリと交配されて「新テッポウユリ」という園芸種が生まれました。現在流通しているテッポウユリは、ほとんど新テッポウユリです。

大正末期に観賞用として導入されたタカサゴユリですが、種子繁殖の容易さからまたたく間に日本各地に広がりました。いわゆる侵入生物(外来種)のタカサゴユリは、お花が美しいことから邪険にされない分、急速に分布を広げたとも考えられています。今では宮城県以南の日本中で野生化しています。

姿の割には小さな球根しか作らないせいか、数年すると元の球根が枯れて別の場所で咲いていたりします。お庭で育てる場合は意識して実生苗を集めると良いでしょう。