Iris japonica Thunb.
漢字では「射干」、または「著莪」と書きますが、元は別の植物に充てられた名前のようです。japonica の学名が付けられましたが、原産地は中国で日本にはかなり昔に渡来したとされています。
日本に自生する個体は全てが三倍体なのでタネが出来ません。この特徴、何かに似ていると思ったら、ヒガンバナがやはり三倍体で中国から渡ってきたとされています。稲作が伝えられた時に、一緒に持ち込まれたというのが定説です。
何か意図的なものを感じます。あるいは三倍体の個体群は人為的に広められたのではなく、分布を広げた後に環境変化で三倍体だけが残った、ということもあるかもしれません。
壮大なミステリーを感じさせてくれる、日陰でひっそりと咲くアヤメの仲間です。