エリックスミシー

Helleborus × ericsmithii

 

有茎種の原種、リヴィダスとアーグティフォリウスの交配種がステルニーで、さらにステルニーにニゲルを交配した三種間雑種がこのエリックスミシーです。クリスマスローズの育種家として知られている、横山暁氏が2000年に作出した品種です。

 

既に誕生して20年近い月日が過ぎましたが、今でもこの品種の素晴らしさに並ぶクリスマスローズはそれ程ないと思っています。早咲き、生育旺盛で丈夫、多花性など、鉢植えでも庭植えでも楽しめる性質を多く持っています。

 

唯一の欠点というか残念な点は、写真で写っているとおりに、花茎が株の外に広がるように斜めに伸び出してしまうことです。このため咲き始めはお花が低い位置で咲いてしまって、旺盛に伸びた葉にまぎれてしまいます。

 

二番花が咲く頃から花茎も伸びて、葉の上で咲いてくれるためしっかり目立つようになります。もし一番花の頃から花茎が真っ直ぐ上に伸びて咲いてくれていたら、シクラメンに匹敵する冬の定番鉢物になっていたのではないかなと思います。

 

また、複雑な交配種のため種子ができません。繁殖は株分けかメリクロンで行うしかないのも、趣味家にとっては残念な点かもしれません。