さくら前線やお花見など、日本人の生活とは切り離せない存在の桜。江戸時代に普及したソメイヨシノが「さくら色」の代名詞となるほど一般的ですが、園芸品種だけでも200種を越える数があり、日本各地に名前の付いた銘木もあります。
ソメイヨシノは種ができないため、挿し木や取り木など栄養繁殖で普及しました。テングス病などの病気に弱く、枝枯れしやすい弱点もそのまま引き継いでしまっています。今では病気に強く、剪定しても枝枯れしにくい、根の丈夫な品種が多数生まれています。
地方によっては新しい丈夫な品種を普及すべく、ソメイヨシノから植え替えを進めている所もあるそうです。一般的には寿命が短いと思われているソメイヨシノですが、環境の良いところで育った100歳越えの大樹もあるそうですから、適切な管理をすればまだまだ現役で行けそうです。
写真の桜は早咲きで病気に強い、新しい品種の一つです。さくら色というにはずいぶんと濃いピンクのお花で、とても華やかな雰囲気があります。今後は各地でソメイヨシノと違った、新しい桜の名所が生まれるかもしれません。
その頃の「さくら色」はどんなピンク色になるのか興味がつきません。