虞美人草

虞美人草Papaver rhoeas

 

ヒナゲシという名前でよく知られている一年草のケシです。シャーレイポピーの名前で流通することもあります。真っ赤な花弁に中央部分の黒い斑紋が印象的なお花ですが、写真は横からなので斑紋は見えていません。

ヒナゲシという和名からやさしい色合いを連想する人が多いのか、実物を見せると驚かれる事もあります。山梨県では笛吹川の河川敷で育てられていたこともあり、子供の時に目にしたよという人もいるかもしれません。今ではよく似たお花で花色にバラエティーのある、アイスランドポピーに替わっているようです。

虞美人草の故事はよく知られているので、名前を聞いたことがある方は多いと思います。でもこのお花がそれだと見る機会は、意外と少ないかもしれません。古くから育てられている花壇向きの一年草ですが、近年はあまり見掛けなくなりました。

花色はコーラルレッドの一色のみで、他の色のヒナゲシは無いようです。それも植えられなくなった理由なのかもしれません。寒さにも暑さにも強くて、育てやすいお花なので機会があれば育てて頂きたい一花です。