白花ムクゲ

白花ムクゲ

Hibiscus syriacus

 

日本の夏を長く彩ってきた花木の一つ、ムクゲの一重白花の品種です。おそらくですが「大徳寺白(だいとくじしろ)」という品種と思います。

一重咲きのムクゲは茶花に好まれ、寺社の庭園樹として植えられることも多く、侘び助椿のように場所にちなんだ銘を付けられた品種が多くあります。原産地は中国ですが平安期には国内の記録があって、日本人の美意識に長く寄り添ってきたお花といえるものです。

いまだに庭木や街路樹として人気が高く、特に暑さにめっぽう強いこともあって最近また利用が増えているそうです。アオイ科特有のハマキムシの害もあるにはありますが、それを上回る丈夫さを発揮しますし、刈り込みにも強くてお花も咲きやすいと現代に向いた植物なのかもしれません。

同じく暑さに強いフヨウもよく植えられます。でも小渕沢のように冬の寒さが厳しい地域では、冬に枝が枯れてしまうのでムクゲのように樹木としてしっかり育てるのは難しいものです。

耐寒性が有って暑さにも強い。まさしく昨今の暑い夏に負けない良い花木と思います。新しい品種も生まれていますので、ぜひお庭にムクゲを植えて夏の暑さを吹き飛ばして下さい。