大きな花のアメリカフヨウ

ピンクのグラデーションが美しいアメリカフヨウ

Hibiscus moscheutos

 

英語で Swamp rose mallow(スワンプローズ・マロウ)、「沼地バラアオイ」と呼ばれます。スワンプローズとは Rosa palustris のことで、北米東部の湿地に生える原種バラです。おそらく生えている環境が近いことと、大きさはともかくお花の印象が似ていることからこう呼ばれているのでしょう。

アメリカフヨウには純白や日の丸咲き、濃いローズ色のお花までいろいろありますが、写真のお花はスワンプローズと色合いが近いと思います。まさしくスワンプローズ・マロウとはこんな花に付けられた名前だったかもしれません。

沼地の名前の通りに、アメリカフヨウは湿地のような水分の多い環境を好みます。日本の夏などは鉢植えなら、睡蓮鉢に半分くらい鉢が浸かるような状態でも、むしろ調子良く育ちます。ビオトープの一員として加えてもいいくらいです。

もちろん水切れさえさせなければ朝夕の水管理で大丈夫です。ただし、太い根っこをよく伸ばすお花なので、気が付いたら水切れさせてしまった、なんてことになるかもしれません。夏の間だけでも腰水管理がおすすめです。ガーデンに植える場合は、一日中よく日が当たって、しかも乾燥しない所を選んで下さい。なかなかにワガママな条件なので、大鉢で管理する方が楽かもしれません。

ちなみに、アメリカフヨウの花びらに影を落としているのはサルスベリです。