冬のツルニチニチソウ

Vinca major C.V.

 

姫が付かない方の、大きめの葉になるツルニチニチソウです。このところの乾燥した寒風でだいぶ葉が傷んでしまいました。もともとヒメツルニチニチソウ(Vinca minor)より寒さに弱い性質ですが、極端に凍ったり乾燥したりしなければ丈夫なものです。

 

斑入りの品種であることも一因でしょうか。よく見ると分かるのですが、茶色く枯れ込んでいるのは外側の斑の部分で、緑のところはあまり枯れていません。これは緑の葉の部分と斑入りの部分とで細胞の性質に違いがある為です。

 

植物が紅葉するのは、耐寒性を高める為だといわれています。細胞内の液胞に光合成で生産した糖を溜めて、不凍液のように利用します。糖を多く溜めることでアントシアンの量も増えて紅葉します。

 

つまり不凍液の元になる糖の生産には、葉緑素は不可欠です。斑入りというのは基本的に葉緑素が欠けた部位なので、不凍液を作ることが出来ずに寒さに耐えられない、ということになってしまうようです。斑入りの品種は寒さに弱いと理解して頂けると思います。