Leonurus macranthus
漢字で「着せ綿」と書きます。日本の山野に生える丈夫な宿根草の一つですが、最近は自生地が減り続けているようです。
オドリコソウのようなお花は、シソ科の似た仲間の中ではサイズが大きく、輪のようにたくさん咲くことからよく目立ちます。
雰囲気でいえば、和製モナルダといったところでしょうか。
名前の由来は花を覆う白い毛を綿に見立てて、着せ綿としたというのが一般的です。でも、他にも白い毛の多いお花は多い
ですし、この説には今ひとつ納得できません。
着せ綿のお花が咲く頃の重陽の節句は、菊のお花を飾るお祭りですが、日本独特の風習として、重陽の前夜(9月8日)に
菊のお花に綿を纏わせて、翌日香りを移した綿で身体を拭って邪気を払うというものがあります。
この風習を元に作られた和菓子の「着せ綿」が、なんとなくですがキセワタのお花に似ているように思うのですが、
さすがに食い意地が張りすぎているかもしれません。秋は食欲の季節なので、ふとこんな思いつきをしてしまいました。