葉物として活け花に利用され、公園などの植栽でもよく見かけるありふれた植物です。
丈夫な常緑宿根草で、日陰でも育ち、ほとんど手がかかりません。
名脇役なのですが、空気のような存在で、つい見過ごしてしまいます。
古い時代に中国から入ったそうで、すっかり日本の気候に馴染み、寒さにも強く、小渕沢でも元気です。
鹿児島県、黒島のものは自生といわれています。
名前は葉蘭で、漢名は”蜘蛛抱蛋”、蕾の形が、卵をかかえているクモに似ているということです。
開花は春、株元で落ち葉や土にうもれて咲くので見えないことが多く、ナメクジなどによって受粉するといわれています。
縞斑、星斑、あけぼの斑があり、写真はあけぼの斑の「旭」です。
大きな葉は硬くてしなやか、抗菌作用もあり、弁当箱の間仕切りや料理の下にしいたり、包んだりするのに利用されます。
ホオノキのホオバメシや笹モチと同様ですが、ハランメシやハランモチでは、食中りしそうな名前ですね。