ツタバウンランの紅葉

晩秋に咲いたツタバウンランの花

Cymbalaria muralis G. Gaertn. et al.

 

紅葉というには少々物足りないかもしれませんが、葉の裏は紫色に染まっていて葉の縁や葉脈に滲むように表れています。茎や葉柄も赤紫色がきれいで、これはこれで見所になっているように思います。

春から秋まで長く咲いてくれる植物ですが、今頃は咲き残りのつぼみなのか、点々と咲いているだけです。本格的な寒さを迎えると茎も含めて地上部は枯れてしまうので、紫に彩られた姿を楽しめるのはほんの短い期間だけかもしれません。

大正時代に観賞用に導入された、地中海沿岸原産の宿根草ですが、今では日本各地に野生化しています。もともと耐暑性がある上に、意外と寒さにも強いので日本の気候は合っていたのでしょう。在来の近い仲間にサギゴケやトキワハゼがあります。

純白のお花を咲かせる白花品種があり、こちらは茎も緑色で紫が入りません。合わせて植えるとコントラストがきれいな一角を作れるでしょう。