ユーモラスで愛敬のある花がびっしりと房になって咲きます。自然の造形美とも言えるもので、イルカがジャンプしているようにも見えますね。
ブルーの色彩もさわやかで、グラデーションもあり、深い味わいが感じられます。ところで、これがケシ科の植物なのですが、どこが? と思ってしまいます。千鳥草やデルフィニウムのミニ版かと思えるほどで、ケマンソウ科、あるいはエンゴサク科と分類されることもあります。
エンゴサクというのは、生薬名の漢名「延胡索」を日本語読みしたもので、この仲間は400種以上あり、北海道の原野に咲くエゾエンゴサクは特に美しく有名です。
夏の高温多湿に弱いものが多い中で、本種チャイナブルーは比較的性質が強く作りやすいものです。常緑性で、木陰の植え込みにも向きます。
エンゴサクの仲間のコリダリス属は、欧州では、ガーデン草花として利用が多く、育種もさかんです。ラトビアの農園では、カーペットのように一面に咲き、色とりどりで、レインボー・オブ・コリダリスと呼ばれているそうです。