可憐で少しひょうきんな印象を受け、親しみのある花です。花壇では赤やピンクのヒナゲシがポピュラーで、切り花には黄や橙色のアイスランドポピーが多く利用されます。
道端や空き地では、ナガミヒナゲシが野生化していて、いたる所で見られ、ごくたまに写真のようなユーモラスな姿を見せることもあります。
宿根性の種類では豪華なオリエンタルポピーが代表格、存在感は抜群です。根ぶせでふえるので、他のポピーと異なり移植も容易です。
ところで、ケシといえば麻薬、あぶない花ですが、自然が生み出した奇跡の薬とも言われ、30万種もある植物の中で唯一ケシだけにモルヒネが含まれています。英国などでは、ガーデン草花として園芸品種も多く育成され、絵袋のタネも普通に販売されているので注意が必要です。
ケシには茎や葉にほとんど毛がないので、ヒナゲシなどと区別できます。身近な利用ではポピーシードでしょうか。七味唐辛子には、ケシとアサの実の両方入っています。
次回はマドンナリリーをご紹介します。