シオンの仲間、アスター属では、ユウゼンギクやシロクジャクなどがポピュラーです。花壇、鉢、切り花と、幅広く利用され、ほとんどが秋咲きで、宿根アスターとも呼ばれるように、多年性の草本で冬は休眠します。
ところが、本種は、アスター属の中では珍しく低木となる常緑種です。開花期は3~5月、コンパクトで花付きが良く、花壇やコンテナの植え込みにぴったり。和洋を問わずに、丈夫で育てやすいので、最近少しずつ流通もふえてきています。
都内の屋上ガーデンでも時々見られます。ナンテンに似た濃緑色のしっかりとした葉で、花は可憐な野菊の風情があります。花持ちが良く、一輪が半月くらい咲き、枝全体にびっしりと咲くのでボリューム感もあります。
株立ちとなるので、刈り込みで好みの形に仕立てられます。今の所、変異は見られず、淡青紫色だけですが、今後の育種次第で色幅がふえれば、さらに使いやすく、利用も広がるものと期待されます。
次回はコリダリス・チャイナブルーをご紹介します。