Primula sieboldii
ドイツ人の医師として、そして博物学者として有名なシーボルトの名前を持つ植物はいくつか知られています。代表的なものはミセバヤとこのニホンサクラソウでしょう。
植物に限らず学名の種小名(二番目の単語)に人名が付けられている動植物は多く、発見者やそのご家族、命名者(新種として発表した人物)の名前である事が多いようで、このような名前の付け方を献名(けんめい)といいます。
その生物の発見のエピソードなどにも係わる面白い情報なのですが、外国人の名前が付いていることを屈辱と感じる人も居るのか、後から違う学名を付け直すということをやる学者もいます。
個人的には歴史の一端が垣間見えるので、むしろ残して欲しい学名だと思うのですが……皆さまはどうお感じになるでしょうか。
和名に人名が付いているお花も多く、山野草がお好きな方ならお馴染みのチョウノスケソウという高山植物は、ロシアの植物学者マキシモヴィッチ博士の助手として活躍された須川長之助氏から付いた名前です。
名前には歴史があります。お好きなお花の名前の由来を調べてみると、意外な事実と出会えるかもしれません。