Callicarpa dichotoma
今年もきれいな実をたくさん付けてくれたコムラサキです。紫式部から名前をもらったこの木は、鉢物や庭木としてとても人気で、日本人の美意識にも合致するのか庭園や公園など様々な場所で使われています。
ムラサキシキブという種も存在していますが、コムラサキほど普及していません。流通しているムラサキシキブのほとんどは、このコムラサキと白実タイプのシロミノコムラサキです。
本当のムラサキシキブや、似た環境に生えるヤブムラサキは低山の南斜面などで普通に見られる樹種なので、ちょっとした雑木林やハイキングの途中で見られると思います。どちらもコムラサキより大きな樹木になりますが、実の付き方がまばらで見栄えの点では今ひとつです。
コムラサキのようにビーズが固まって付いているような、みっちりとした付き方ではないので、コムラサキが普及した理由にこの辺りもありそうです。また、コムラサキは苗が小さな頃から実が付きやすく、大きくなるとよりたくさん付くという性質もよかったのでしょう。
かつてパンダと呼ばれていたレッサーパンダが、ジャイアントパンダの登場と共にレッサー付きの別の名前に変わったように、コムラサキはムラサキシキブの名前を自分のものにしてしまったようです。
本人たちにその気は無いと思いますが、人間の都合に左右されてしまうのは悲しいですね。