Aster tataricus
紫苑(シオン)は漢名をそのまま読んだ名前で、十五夜草や思い草という別名もあります。平安時代から観賞植物として扱われていて、かなり長い間人の手によって繁殖、流通されてきたお花です。
日本にも自生地がありますが主な原産地は中国で、元々は漢方薬として紹介されたものです。十五夜草はお花の咲く時期から、思い草は「今昔物語」の一説から付けられた別名のようです。
園芸種にダルマシオンという背が伸びにくい系統がありますが、在来種のシオンでも梅雨前に切り戻すことで背丈を低く抑えられます。ペレニアルガーデンでも大きくなりすぎないように切り戻しています。
ノコンギクやクジャクアスターとはまた違った味わいなので、組み合わせ次第で非常に目立つ存在になってくれます。背の高さと程よく広がる枝を活かして、秋明菊やルドベキアの背景に使ったり、オミナエシやソリダゴと合わせて植えると、秋の彩りとしてより楽しめると思います。