クジャクアスター・ホワイト

クジャクアスター

Symphyotrichum pilosum Hyb.

 

白孔雀という昔ながらの呼び方のほうがしっくりくる気もします。野草的なイメージと、園芸植物としてのまとまりの両方を兼ね備えた宿根草です。クジャクソウやクジャクアスターと呼ばれる種は、今はアスター属とは分けられています。

アスター属は多種多様な形態を含む大きな属でしたが、再編された結果いくつかの属に分けられました。何でもかんでもユリ科だったのがヒヤシンス科やスズラン科、キスゲ科などに分かれたようなものです。

専門的な話を別にして、クジャクアスターの他のアスター類との違いは、小さめのお花が茎に沿ってまとまって咲く姿にあるといえます。穂のような咲き方と表現すれば良いでしょうか。

長く伸びた茎の上半分ほど全てにお花が付くので、とても見栄えのする姿になります。このような咲き方をする植物は案外少なくて、例えば宿根フロックスは茎の上部にだけお花が咲きます。

単子葉植物には少なくないのですが、双子葉植物には珍しい気がします。シソ科のサルビアも近い咲き方のお花がありますが、どちらかと言えば単子葉の咲き方といえるでしょう。

そんなことはどうだっていいんだ、とばかりに今日も強い日射しの中で元気に咲いています。切り花にも庭植えにも向いた宿根草ですので、ぜひお好きな色の品種を植えて楽しんで下さい。